立体駐車場は車を効率的に駐車するためのもので、スペースを立体的に使用します。大きく分けると駐車位置まで運転して車を移動させる自走式と、機械を使うことで昇降させる機械式の2つがあります。前者の方が構造が単純で使いやすくなり、後者は駐車効率が良くなる特徴があります。自走式の立体駐車場はスロープを使って車を上層階へ移動させますが、このときの勾配は17%以下でなければならない基準があるため、土地に幅がなければ作ることができません。
17%は最大のものなので、利用者のことを考えると勾配はこれより緩くした方が使いやすくて良いでしょう。機械を使用しないので使い方に困ることがなく、他の人が車を昇降させているときに待たされずに済みます。メンテナンスの費用が少ないことも特徴であり、利用者が減って維持が困難になった機械式から建て替えることもあります。機械式の立体駐車場は機械によって車を移動させるので通路が不要になり、狭い土地でも多くの車を駐車できるようになります。
ただし、操作ミスで機械に巻き込まれて大きな事故を引き起こすこともあるので、監視員を用意できない場合は安全性も考慮してこの形式の立体駐車場を設置するのが妥当か検討しなければなりません。定期的なメンテナンスを行わなければ故障しやすくなるため維持費も高くなる問題点があり、マンションで設置したときに利用者が減るとメンテナンス費用が十分に集まらず、維持が困難になることがあります。